ゼンオン社 ウクレレ・キットの作り方
(本体部分の組み立て)
00:はじめに
クランプ&ピンチ  まず、はじめに用意しておくと便利な小物。左は小さめのクランプと右はピンチ、フツウの洗濯ばさみですね。ライニング材を固定したり指板の固定の時に使います。
 今回はクランプ6コとピンチ20コを用意しました。クランプはなくても構いませんが、ピンチは必需です。出来ればプラスチックの物より、強力な金属製の物の方が良いと思います。

 クランプ(小)1コ 約260円。
 ピンチ 10コ 約160円。
01:パッケージ内容

パッケージ写真
 ウクレレ・キットを買ってきたらまずはパーツの確認。各パーツが不足していたり破損していたりする場合もあるので、パッケージの上に貼ってある各パーツの一覧表と照らし合わせましょう。
 組み立て説明書も付属していますが、わりと大雑把なので細かい部分はこの「ゼンオン社 ウクレレ・キットの作り方」で補足説明します。ちゃんと木工用ボンドと150番と240番のサンド・ペーパーが付いて至れり尽せり!

キット内容
 本体上部に付いている成形板は表板・裏板を接着するまで取り付けておきます。
 ビニール袋にはペグやナット、ブリッジ、指板、力木などの小物が入っています。もちろん弦も付いています。

※タマにライニング材が不揃いだったり、表板や裏板などが割れていたり欠けていたりすることもあるので、出来ればキットを購入する際にお店で中身を確認した方が良いでしょう。
02:ライニング材の調整

ライニング材

 ライニング材は全部で4本。本体の上部、下部に左右それぞれ2本づつ取り付けます。事前に本体の取り付け部を軽くサンド・ペーパーでならし、4本のライニング材の長さを切り揃えておきます。

※接着する前に仮組みして長さを調整しておきます。

03:ライニング材の取り付け

ライニング材の接着
 本体上部と下部の左右にライニング材を接着します。取り付けるコツはまずライニング材にボンドを塗り、片方の端からはめ込む様にします。本体中央のくびれた部分の形に合わせてからピンチで固定し、そこを中心として左右に固定して行きます。
 この時ライニング材と本体が多少ずれても後でサンド・ペーパーで平らにならすので構いません。はみ出たボンドもそのままでもOK。気になる方はティッシュや濡れ雑巾で拭き取っておくと良いでしょう。
 片面が乾いて固定出来たら裏面も同様に取り付けます。

ライニング材接着後

 多少ずれたりボンドがはみ出ても気にしない。ただし、ピンチやクランプでがっちり固定しましょう。
 手前の板は本体の形が崩れない様にするための成形板。

※ボンドをつける時はあまりたくさん付け過ぎるとピンチで押さえた時にドッバっとはみ出ます。ボンドはピンチで押さえ付けた時に少しはみ出る位につければOK。

04:表板への力木の取り付け

 表板に力木を取り付けます。接着する前に本体と仮組みして、鉛筆などで型取りをしてからどの位置に付けるか決めます。取り付けた時に本体のライニング材部と接する様に長さを調整します。

※表板・裏板がわりと厚いので力木を接着する前にサンド・ペーパーを掛けて少し薄くしておくと音の鳴りが良くなります。あまり薄くしすぎると強度がなくなるので1.5〜2mm位にしておきます。

 キットに付属する力木は全部で4本。基本的に表板に2本、裏板に2本を取り付けますが、取り付け位置や本数は特に決まっている訳ではないので各自の自由です。完成後の音の響き具合や強度を考えて各自で工夫すると良いでしょう。
 表板にはサウンド・ホールを挟む形(本体上下)に1本づつ、サウンド・ホールの端から約1.5cmの位置に取り付けてみました。

 表板に力木を接着する時は力木面を下にして上に雑誌などで重しをします。
05:裏板への力木の取り付け

裏板にも力木を取り付けます。表板同様、事前に本体と仮組みして鉛筆などで型取りをしてからどの位置に付けるか決めます。 今回は音響効果を狙って?裏板にRを付けるために角材を削って自作し、中央部に1本だけ付けることにしました。

少しだけですがRになっているのがわかりますか?

本体部分を構成する3つのパーツが準備出来たところ。
06:ラベルの作成

 本体を組み立てる前にラベルを作ります。組み立ててからでは貼るのが困難になるのであらかじめ先に裏板に貼っておきます。Macintoshのイラストレーターを使って、左からベージュ、クリーム、金紙にそれぞれ出力しました。
 少しづつデザインを変えて6種類ほど作って、「ALOHA CLUB」オリジナルのラベルを作ってみました。

 金紙などの光沢のあるものはインクジェト・プリンタでは無理。インクのノリが悪く、擦ると落ちてしまうのでこれはアルプスのMD-5000で出力。
 金紙はゴージャスな雰囲気で見栄えもする。

※光沢のある紙を使う場合は専用紙か、あとで定着剤を吹き付けるとOK。

 こちらはカラーのコットン紙なので、エプソンPM-2000Cで出力。コピー機を使ってもいいのですが、やはりコピーだとトナーがこすれて落ちるのでインクジェットにしました。もちろんドライ・プリンタの方が耐久性、耐水性もありよりベター。

 今回はベージュの紙に出力したこのデザインを使うことにしました。
 大きさは縦・横共に8cm角にしましたが、やや大きい感じがしたので幅は7cm位にまとめた方が良いかもしれません。自分だけのオリジナル・ブランドにしてみてはどうでしょう?

 ラベルは裏板の中央部のくびれたところ、表板のサウンド・ホールからちょうど正面に見えるところに張ります。
07:本体部分の組み立て

 本体側板に表板と裏板を接着します。どちらから接着しても良いですが、あらかじめ事前に仮組みしてアタリを取っておきます。
 表板も裏板も大きめにカットされているので、この時木目が真直ぐになる様にすると完成時の見た目が美しくなります。
 サウンド・ホールに貼ってある紙は後で塗装の際に中に塗料が入りるのを防ぎます。接着する時はやはり上に重しとして雑誌などを重ねると良いでしょう。

 表板、裏板が完全に接着出来たらここでようやく成形板が外れます。
 表板・裏板のはみ出た部分はおおまかにカットして、後でサンド・ペーパーで仕上げます。だんだんウクレレらしくなって来ました。

※はみ出た部分をカットする際に無理して割ったり削ったりすると表面にまでささくれたりするので注意。

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本体部分の組み立て各パーツの加工ネック部分の組み立て・塗装